コーヒーを育てる四つの条件
コーヒーは育てるのが非常に難しい植物です。 雨、日当たり、温度、土質と、四つもの生育条件を満たした場所でないと育ってくれません。今日はコーヒーを育てる上で必要な「四つの条件」について書いてます。
1.雨について
降雨量は特別多くも少なくないところで大丈夫ですが、必ず必要なのが「成長期に雨が多く、収獲期に乾燥している」雨季と乾季があるという環境が必要です。
2.日当たりについて
コーヒーは、日光を好む植物ですが、日当たりが強すぎると元気がなくなってしまいます。そのため産地ではコーヒーの横に少し背の高い木を植えて、日差しを和らげることもあります。コーヒーのために日陰を作ってくれるこの背の高い木のことをシェイドツリーと呼びます。昔マレーシアではドリアンや、リベリカ種(コーヒーの3大品種の一つで大木になる品種で、品種改良の際台木にする事が多い。リベリカについて詳しくは次回にでも。)など大木の下で育てます。
3.温度について
温度は年平均20℃という避暑地のような過ごしやすいところでないとコーヒーは育ちません。
コーヒーは常夏で育つようなイメージがあるかも知れませんが、赤道付近(コーヒーベルト地帯)でも標高が高く温度変化の少ない地域にアラビカ種は適してます。
一般的にインスタントコーヒーの原料となるロブスタ種は海抜ゼロ地域の30℃以上の環境下でも育ててます。理由は高温多湿の環境が「赤さび病」が繁殖しやすく、アラビカ種はサビ病に弱く、ロブスタ種が強いからです。
4.土質について
土質は肥沃で水はけが良いことが重要で、かつ少し酸性の土壌のほうがコーヒーにはいいようです。
私が住んでいたマレーシアは基本的に粘土系土質が多かったですが、パプアニューギニアは火山帯で隆起した地域も多く、土壌診断した所、砂壌土でカリウム成分塩基濃度が高い地域が多かったです。
より標高が高い地域特に北〜東向き斜面でゆっくり育った実がずっしり詰まり重く、小さめな生豆が多いです。
それ見ていると育った環境が想像出来、生豆がプロフィール(自己紹介)を私に語り掛けてくれている様な気がします。