パプアニューギニアのコーヒー生産者達
私達が住んでいたパプアニューギニア。 コーヒー生産が盛んな(3Cと言われるコーヒー、カカオ、ココナッツなど農産物が主要輸出産品)国ですが、実はミリンべイ州のコーヒー生産者達は、私達が行くまでコーヒーを飲んだことがありませんでした。 私も農業生産者で自分の農産物は「食べずに売るモノ」と考えますし(変?)、途上国を巡る事が多いので普通に思ってました。一般消費者(日本に帰国してから特に)この事を話すと皆ビックリされます。
消費側は普通にお店に並んでいるものを買う。生産者側お店に並べるものを売る。それぞれ立場が違います。考え方も違います。そして一般的にPNGのコーヒー生産者は買えないし、別にお金払ってまで自分のコーヒーを飲みたいとも思ってなかったと思います。生きていく上でコーヒーを飲む事の優先順序が低いのです。
お節介者の私は、彼らにコーヒーを押し付けて飲ませました。 「農家として知識としても知ってても良いじゃない」と。 で、彼らの反応なんですが結構喜んでました。(笑) パーチメント付き(皮付き)しか見た事ない訳だし、焙煎からパウダーにしてドリップまでプロセスも見た事がない。TVでみるかな?(結構山奥に太陽光パネルの自家発電でTV見てる方大勢います。)まず一口飲んで(苦い顔して)そしてたっぷり砂糖とミルク入れて(笑)笑顔になります。
そして、片道3日掛けてやっと自宅に戻り、家族やビレッジの仲間に「自分の生産するコーヒーを飲んだ事」の話、ヒレをつけながら話したと思います。「なんであんなものお金出して飲むんだろう」と。